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DONUT WORKSHOP REPORT

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「自信が作る、気力と体力と成長」

こんにちは。
いよいよ今年度もあとわずかですね。思いっきり満喫していきましょう!

さて今日は、こちらも通年で関わらせていただきました、フリースクールりんごの木さんからリポートしたいと思います。

この一年、ワークショップを通して、自分を表現する色々な方法に出会ってもらえたらと、色々な提案をさせていただきました。
その中で、「方法との出会い」ともう一つ、僕が毎回共通のテーマにしていたことは、表現から生まれる自信づくりでした。
自信づくりというとカタイですが、要は自分のことを「私って、けっこう素敵じゃん。」
と実感できる経験です。

自分の好きなことや考えたことを表現して、それが自分で思うようにいったときは、
そんな自分を少し誇らしく思えるものですよね。
さらに、それを周りにも認めてもらえたら(評価とは違います)、
もっと嬉しくなって、ますます自分のことが誇らしくなります。
僕はそういう二つの経験の積み重ねが、自分を信じること=自信をつくるように思います。

今回、こちらのフリースクールでは、一年という時間をかけ、
子ども達が自ら自信を作っていく姿とそのプロセスをあらためて見せてもらいました。
そのことを、一人の女の子の様子から紹介したいと思います。

以前にもリポートした女の子の話です。
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彼女が最初に僕のワークショップに参加したのは、6月のこと。
その当時は「わたし、絵は下手だからイヤ。」といっていました。
僕がよく覚えている場面としては、
最初の一枚目にはハートを書き、その次の紙に丸を描いたら、それがすいかにみえたようで、「よっし、すいかを描こう」といって描きはじめたのですが、
少し色をはみだしとたん、
「わたし、下手。やっぱり、やめた。」
という感じ。
それから何回かは、少し参加をしてみるものの、すぐにやめるというのを繰り返していました。なので、僕も焦らず、「やらない」「やめる」という判断も含めて、彼女自身の判断に対して、安心してもらえることに専念しました。

それから少しずつ関係ができていき、安心がつくられていくことで、だんだんとじっくり参加する場面が増えていきました。

そして秋のリポートのときです。
彼女は本当は絵を描くのが好きなこと、
そして嫌いになった理由は、一年生の時に担任の先生に自分の描いたバッタを
「なにそれ?」
といわれたからだということも話してくれました。

その子が、さらに二か月たった昨年末、描いた絵がこれです。
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半年前、小さな画用紙に描くことにさえ消極的になっていた彼女は、
1m×1m以上もの大きさの板に一人でクリスマスの風景を描いたのでした。

さらに、新年の書き初め。
ここでは、書き方、内容にこだわらず、思うままに筆と墨で書くというきっかけにも出会ってもらえたらと自由に行いました。
そこで彼女が半紙にまず書いた言葉は、

「わー」

これは、彼女の口癖です。
自分の口癖をかいた彼女は、さらに好きな「ぽてと」と「ぷよぷよ」と自分の名前を「ちゃん」づけで書きました。
自分の「好き」を思うままに書いて、名前を記す。
それも「ちゃん」をつけて。
このことにも、彼女の自信がうかがえるようでした。
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そして、先日。
彼女の自信は、フリースクールの教室を飛び出し、真っ白なゲレンデで、大きな力を発揮したのでした。

それは今年の残りわずかな時間、子ども達とより関係を深め、ワークショップのいっそうの充実にも結びつけばと、参加させてもらったスキー旅行でのことです。

スキーが人生初体験の彼女は、緊張しながらソロリソロリとすべっていました。
もちろん初めてですから転びます。
そして起き上がるのにはすごく力がいるし、
すべるにも最初は体の使い方がわからないから、余計な力が入ってしまいすぐに疲れてしまいます。
それでも、起き上がり「やる!」といって、またすべっていました。

そうして一時間くらいしたところで
「スキーはもう終わりにして、キッズコーナーで遊んでくる!」
と言いました。
スキーをぬいで、キッズコーナーに向かう彼女。
僕は内心、夕方までキッズコーナーで遊んでいるのかなと思いました。
(そのことをダメだと思ったり、そんな彼女にネガティブな印象をもったわけではありません)

しかし、それから一時間後、
なんと彼女はスキーをはいて戻ってきたのでした。
それもさっきよりすべれるようになって。
聞けば、キッズコーナーでもスタッフの方と練習したのだそうです。
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初めての挑戦で、自分の思うようにもいかないし、疲れもある。
にもかかわらず、「もっとやりたい!」
と思った、
その思いのプロセスを言葉にするならば、
すべれるようになる自分の姿をイメージできて、そんな素敵な自分を信じることができたから、
「もっとやりたい!」と思えたのでしょう。

最終的に彼女は、リフトにのり、上から滑ってこれるようになりました。

*****

自分を信じる。
自信。

僕は自信ってすごく大切なものだと思います。
それは、「何かの能力が他の誰かよりも自分のほうが優れているから、自分は素敵なのだ」という、
比較からくる自信ではなくて
ありのままの自分を「好き」と思える、そういう意味での自信です。

何ができても、何ができなくても
「自分のことを好き」と思えたら、その子はきっと大人になってからも幸せに生きていける、
そう思うからです。

でもこの一年、彼女やりんごの子ども達を見ていて教えてもらいました。

自信というのは、ありのままの自分を好きでいることだけでなく、
新しいことに一歩を踏み出す勇気や、
それがちょっとくらいダメでも続けられる体力、
そして、さらに素敵な自分への成長を作る源になる。
ということ。

りんごの子ども達。
今の子ども達も好きですが、いっそう魅力的に成長していくことを、僕も楽しみに信じています。

一年間、本当にありがとうございました(*^^*)
そしてこれからもよろしくお願いします。
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by doughnut-official | 2014-02-21 22:37 | 小学校などのWS
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