信じること
一期一絵のワークショップが多い僕ですが、
通年で担当している園もいくつかありまして。今日はそんな園での報告です。
一年前のちょうど今ころ。その子どもたちは「迷い」からはじまったように思います。
なぜかというと僕のワークショップには「正解」がないから。
「どうしたらいいの?」
「これでいい?これであってる?」
一つ迷っては僕に聞き、一つ作っては僕に聞いてきます。
だからその度に
「自分の考えた通りにやってごらん。失敗したっていいし。自分で良いと思えたら正解♪」
と伝えていました。
そうして一年後の先日。
年長になった子どもたちとのワークショップのはじまりはこんな感じです。

「今日はさ、こんなのやろうと思うんだ!」と自分の作ったものをみせる僕。
「面白そう!はやくやろう、やろう!」
と子どもたち。
「最初にちょっとだけ説明しようかな。ええっとね、、、」
と僕が少し間をおくと、
「まずはやろうよ!できるできる!」
と子どもたち。自分で考えるからだいじょうぶと言わんばかりの顔でした。
なんて頼もしいんだろう。
「そうだね。よっし、じゃあやってみよう!ヒントがほしくなったら聞いてよね。」
「はーーい!」

そうしてワークショップスタート。
できあがったときのリアクションも変わっていました。
「どう?」
「これでいいかな?」
といっていた一年前が、今はこうです。
「できたよ、ほら♪」「俺こんなのできちゃったんだけど♪」
と自信たっぷり。
そこには自分で自分の「正解」を見つける子どもたちがいました。

僕が見本やコツ、ポイントとして教えられることはあるし、それが子どもたちの活動の幅をいっそう広げるという場合はもちろんあります。だけどこんな姿を見ると、それをする以前に、まずは信じたいと思います。
自分で考える力や方法を見つけ、解決する力を。
教えるということは逆にそのコトの天井を作ることにもなりなりかねない。
教えることと同じくらい、教えないことが大切だなぁとあらためて思わされるワークショップでした
教えないこと。 それは言い換えれば、
信じること。