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DONUT WORKSHOP REPORT

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「育ちとは個人<集団ではない」

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続きましては、つくば市立さくら幼稚園で担当させていただきました職員研修のリポートです。

今回の研修では、来月の発表会に向けて
「園の子ども達とより充実した発表会準備をするには」
というテーマで、発表会の内容や準備に合わせて活動のアドバイスをさせていただきました。

例えばみんなで大きな木の舞台装飾を作る活動について。
当初の先生の計画だと、あらかじめ先生が準備した木の土台に子どもたちが、絵の具の茶色を塗っていくという流れでした。
しかし、これだと子ども達の活動は単純な作業となります。
手を動かし、仲間と協力し、作業をしていくことはもちろん大切な活動かもしれませんが、
もう一つ大切なことは、子ども達一人一人がどのように個性溢れる、自身を発見する活動を体験できるかということ。

そこで、同じ木の制作にしても、
木の枝の長さや色は、1人ずつが自由に作っていき、それを繋ぎ合せて木をつくっていくと、ほんのそれだけの工夫で、完成した木は、一本一本の枝の色と形が違い、そこには一人ひとりの個性が見られる活動に変わります。
とこんな風に、実際の活動にあわせてポイントを紹介させてもらいました。

発表会の準備といっても、活動の全ての根っこは、子どもたちの主体的な学びの時間です。
だからたとえ集団作業の活動であっても、その都度、子どもたち一人一人は、その活動にどのような気持ちで出会えるかという視点を大切にしたいですね。
と、そんなことを確認しあいました。

日本の教育の中では、まだまだ幼児期のうちから、個人の思いや表現よりも、集団性や協調性が重視される傾向は少なくありません。
そんな流れの中で、子どもの時間は、子ども達が「自分」の土台、価値観を作る大切な時期であるという育ちの大前提を見失ってはいけないように思います。

そしてその価値観とは、けっして大人や周囲に教えられるもの、集団で学ぶものだけではなく、
一人一人がどれだけ「自分」らしい好き・嫌い、快・不快に出会い、そんな自分を側にいる人達に
受け入れてもらえるかということが大切から、作られていくのだと思います。

個人と集団。

よっぽど気をつけないと、すぐに集団の方が力をもってしまうので、
プロとして現場にいる僕達はそのバランスを間違えないようにしたいものです。

来年度は子どもたちとのワークショップや保護者への講演もして欲しいと嬉しいリクエストを頂き、
新たなご縁に感謝とワクワクでいっぱいで研修となりました(*^^*)

さくら幼稚園の先生方、そして根本先生どうもありがとうございました!!
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by doughnut-official | 2012-11-25 14:36 | 研修会・講演 | Comments(0)

「大切なのは子ども達自身の気持ち」

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また久しぶりの更新になってしまい、楽しみにしてくれている皆さんごめんなさい!
おかげさまでたくさんの子ども達、大人達と素敵に出会わせていただいております♩
これから少しずつペースをあげて報告していきますね。

まずは、毎月一度呼んでいただいている、高根沢は陽だまり保育園さんでのリポートです。
今回は空き箱を使って、思い思いに夢のお城を作っていきました。

動物のお城や電車で中に入れるお城。
入城許可証の必要なお城。
エレベーターつきで屋上には湖があり、
さらにそこからは舟のスライダーで下におりるという仕組みのお城。

子ども達のアイデアは、まるでディズニーランドのアトラクションさながら、いえそれ以上にもワクワクしちゃう想像の世界が広がっていました。
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そしてこのメンバーとのワークショップでは毎回もう一つ、嬉しくなる姿があります。
それは子ども達とやる準備と片付け。
これにめちゃくちゃ心がこもっているんです。
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僕は子ども達に準備や片付けを大人が教えて、強制的に「させる」ことは保育や教育とは考えません。
強制的に、脅迫的に声をかければ子ども達はやるでしょうが、それは指示に従っているだけであって、子ども自身の成長ではないと思うからです。
なので僕は、子ども達にはいつも自分の心を大切にしてほしいので、「片付けをやりなさい。」とは言わないし、そういう雰囲気も絶対に出しません。

だけど、子ども達は自然とやるんです、準備も片付けも。
それはきっと自分達が「早く作りたい!」という気持ちがあるから、
そして「またやりたい!ひでちゃん今日もありがとね!」という気持ちがあるからです。
これは陽だまりさんだけでなく、毎月いっているショッピングモールの常連さんの子ども達にも見せてもらう姿でもありまして。イベントブースの設営中に、子ども達から「ひでちゃん、手伝おうか?」と声がかかるなんて、なんとも文字通り、有り難いことです。

子ども達は大人が教えるから、または大人のやってほしい空気を感じ取ってやるのではなく、
そこに自分の気持ちがあれば、自分で納得の理由があれば、遊びだって片付けだって真剣にやる。

こんな風に、
「子ども達は自分で判断する力を持っている。」ということを、
いつも僕に教えてくれるのは、理想でも理論でもなく、目の前の子ども達なのでした。

陽だまり保育園のみんな、ありがとうございました(*^^*)
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by doughnut-official | 2012-11-24 23:18 | 幼稚園・保育園などのWS | Comments(0)

「児童館の役割と可能性」

栃木県児童館連絡協議会さん主催の職員研修会に呼んでいただきました。
児童館の研修ということで、僕なりに今までたくさんの子ども達、大人達との出会いの中から考える「児童館の役割」について、工作遊びの実践やエピソードをまじえながらお話しさせていただきました。
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今回お伝えした大きなポイントは、二つ。
子ども達に向けて、「創造的な遊びに出会える場」としての役割と、
親達に向けて、「子育て観を伝える場」としての役割です。

まず創造的な遊びというのは、
例えば、工作や手芸、基地づくりといった自分でものを作る遊びや、
例えば、鬼ごっこで小さい子にはハンデをつくれるといった、自分達でルールをアレンジ・工夫できる遊び。そういう、自分達で考えて、実現できる遊びです。

こういう遊びを子ども達は大好きですが、実は今の生活の中にはあまり出会う場がありません。
携帯ゲームやカードゲーム、100円ショップでもなかなかのクオリティな車や人形のおもちゃetc、最近の遊び・おもちゃは質が非常に高いです。
しかし、実は弱点もその高さなんです。
なぜなら完成度が高すぎて、自分たちでつくりかえたり・アレンジする隙間がないから。自然と受身的な遊びになっていきます。

僕はそれ自体を否定しているわけではありませんが、今の環境で、主体的な遊びと受身的な遊びがアンバランスなように思います。
そこで、児童館の出番です。
児童館で触れるシンプルで創造的な遊びに子ども達が
「こんな遊びあるのか!」
「自分で作るって面白い!」
と思ってくれて、児童館がそういう創造的な遊びのきっかけの場所になってくれたら、
その役割は非常に大きいと思います。
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二つ目は子育て観を発信する役割です。
児童館は乳幼児の親子の利用者も多いわけですが。
そこで親御さん達が陥りやすい悩みが、わが子とほかの子の「比較」です。
「あの子はもうできてる。うちの子はまだできてない。どうしよう。」
孤立しがちな親子にとっての居場所となり、仲間をつくって安心を増やすはずが、子ども同士を比較することでかえって不安が増えてしまったりする。
そこで児童館の出番です。
発達のスピードも、個性も十人十色であることを、あらためて親御さんに伝えることは、今の児童館職員さんの大切な仕事だと思います。

「だいじょうぶ。」

そういって、もらえるだけで、どれだけの親たちが安心するでしょう。
ほっとできたら、わが子の魅力もますます見えてくるように思います。

TVにネット、スマホに雑誌、
様々な方法で子育ての情報を知ることができますが、これらはどれも視覚が中心の情報です。
しかし、子どもの成長は目にみえないことがたくさんある。
そんな子どもの成長のものさしを、児童館という場所が少しでも増やすことができたら、
それは非常に大きな子育て支援だと思います。

保育園も、幼稚園も、小学校も、児童館も学童も。
根っこの根っこは同じです。

子ども達が今を幸せに感じられること。
そして、未来にワクワクできること。

そのことを根っこに、お互いがんばっていきましょう。
ご紹介くださった長島先生、実施してくださった子ども未来課&子ども総合科学館育成課、そして参加してくださった先生方、
みなさんありがとうございましたm(^v^)m
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by doughnut-official | 2012-11-03 13:25 | 研修会・講演 | Comments(0)