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DONUT WORKSHOP REPORT

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カテゴリ:研修会・講演( 42 )

朝霞市地域教育講座「地域教育のこれから」

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昨日は、朝霞市主催の地域教育の向上とコーディネーター育成の講座にお呼び頂きました。
参加者は7名と小規模でしたが、元校長先生2名をはじめ、子育てサークルの運営をされている方、積極的に地域活動に参加されてる方など、経験も意識も高い方々との濃密な時間となりました。

二回連続講座の一回目は、
まず、「おもちゃや遊び」「頭と身体」「スマホ」「生活と場所」「大人」「家庭、学校、地域」「お金」など様々な視点から、こどもの環境を整理しました。

次に、こどもの学びを、他者から教わる学びと、自ら得る学びに分けていきます。

最後は、環境と学びを整理した上で、地域の大人は各個人、あるいは集団で、どのような立場から、どのような方法で、どのような意図をもって地域教育に関わっていけるかということを、考えてもらいました。
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次回は、今回の内容を踏まえた上で、さらに具体的なアプローチの方法、そのために必要な準備や配慮など、「すぐにできる」「簡単にできる」地域教育のカタチを深めていきたいと思います。
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家庭教育、学校教育以外にも、様々な形で、子どもたちの育つ環境がいっそう充実していくことをめざして、来週もがんばります(^^)
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by doughnut-official | 2016-02-24 22:21 | 研修会・講演 | Comments(0)

「主任保育者の役割について」

新年あけましておめでとうございます!

なんて、あっという間に1月も後半に入ってしまいましたね。
遅いご挨拶となり、楽しみに読んでくれている皆さん、たいへん失礼いたしました。

新年最初にお待たせした分、2015年はよりいっそうワクワクしていただきますので、
皆様どうぞ宜しくお願いします!

*****

さて、今年最初のお仕事は、栃木県北部地区の主任保育士さん達を対象とした研修会でした。
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普段の保育士研修でお話しさせていただく造形活動のポイントに加えて
今回は、「担任の保育士が子どもたちに寄り添った保育を行う」
そのために「主任保育士はどんなことができるのか」
というテーマでお話させていただきました。

*****

「担任の保育士が子どもに寄り添う保育を行う」
これを考えるうえで、今回整理したのは、あえて反対に、

「保育士が子どもに寄り添えなくなる時はいつか?」

ということからはじめました。
保育士たちが子ども寄り添えなくなる場面を考えてみると、その問題点はおのずと見えてきます。

ポイントはいくつもあるのでしょうが、今回その中の一つとして整理したのが、
保育士の感じている「焦り」です。

焦り

例えば、

子どもたちの作品や発表の評価への焦り

その日のタイムテーブルへの焦り

そして、保育者自身の評価に対する焦り

保育者は、自分が焦ってしまった時に、
言いかえると、
目の前の子どもの姿よりも自分の評価を優先してしまった時に、

子どもの姿が見えにくくなり、強引になったり誘導的になったりすることが多いように思います。
それならば、担任の保育士の焦りを取り払うために、主任保育士には何ができるのか。
これについてお話しさせてもらいました。
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*****

僕が子ども達とワークショップをする上で、
のびのびと表現できるような雰囲気を心がける上で、
とくに大切にしていることの一つが「安心を作ること」と、いつもお話ししています。

僕と子ども達の間にある安心。
そして、担任の保育者と、子ども達の間にある安心。
これは、そのまま、担任と主任の関係にも通じているのだと思います。

***

また、安心というと、なんだか柔らかいイメージが先行するかもしれませんが、
安心は、例えば保育者の優しい雰囲気、柔らかい言葉といった表面上な関わりで生まれるのではないのでしょう。

嬉しいことや、がんばったことを共に喜んでくれる共感者であり、
と同時に、
失敗や反省にも寄り添い、はげましてくれる共感者であり、
また、時にはまだ知らない価値観に出会わせてくれる提案者でもある。

そんな存在がいてくれるからこそ、

子ども達の中にも、
保育士たちの中にも、
育つことへの「安心」が生まれるのではないかと、僕は思います。

主任先生が、そして園長が、
頼もしく、穏やかに、時に厳しく、周りの保育士達と共に育ちあうチームワークの発信源になれたら素敵ですよね。

参加してくれた皆さん、ありがとうございました(*^^*)

次回は、新年度の大大発表を行いますので、お楽しみに♪
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by doughnut-official | 2015-01-22 19:21 | 研修会・講演 | Comments(0)

「わが子を信じるを具体的にすると」

2014年もあと一日ですね。
少し更新が滞ってしまいましたが、12月の報告を今回もまとめて紹介したいと思います。

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まずは、アップル保育園さんにて。
今年は毎年のワークショップに加えて、保護者に向けた講演もさせてもらいました。
テーマは「信じる」ことについて。

「わが子を信じる」とは、親であれば、きっと誰もが思うことなのでしょうが、思いばかりでどこかつかみどころがないことのようにも思えます。

なので、その「信じる」を、具体的な行動として実際に考えてみると、色々見えてくるのではと、お話しさせてもらいました。

わが子を信じる。

これはたぶん、わが子が親から見て、うまくいってる時はみんなやっているんだと思います。ポイントなのは、わが子がうまくいってなさそうに見えた時。
(もちろん、本当はうまくいっている・いないという発想自体が大人の都合なのですが、しいていえばです。)

例えば、
うちの子はテストの点数がよくない。
うちの子は他の子ができている跳び箱が飛べない。
学校で落ち着きがないといわれた。
学校に行きたくないといった。

などなど。
そんな一見マイナス風に見える状況(繰り返しになりますが、ほんとはマイナスでもなんでもないと思います。僕はそうでした。)の時、わが子を前にして、親はどんな態度をとるのか。
それがポイントではないかと。お話させてもらいました。
今回も、僕自身が子育てをしているわけではないので、僕が育ててもらった話です。


ワークショップでは、紙袋と想像力を使って、どこまでも遊び尽くす子ども達の姿に、保育士・保護者ともにあらためて子ども達の魅力を再確認したと感想を聞かせてくれました。
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参加してくれた皆さん、ありがとうございました♪
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*****

つづいては、宇都宮大学にてお天道さまいろは組主催の大型セミナーの模様です。
京都大学の田中真介先生、
つながり遊び研究所のまっちゃん、
発達心理士の小林英二先生、
助産師の相田みちこ先生

バラエティに富む素敵なメンバーに囲まれて、講座をさせてもらいました。
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昨年から呼んでいただいているこちらの大型研修会の魅力は、各先生の講座が面白いのはもちろんのことですが、なんといっても、主催する有志の保育士チーム、それを支える応援団、そして講師陣の皆さん、そろって、とても温かいということだと思います。

どういうことかというと、
100人を超える受講者がいる研修会で、運営するのはプロの企画屋さんではなく、有志の保育士さんたち手作りなわけですから、時には多少のアクシデントも起きるものでしょう。スタッフさんに後で聞いたところ、けっこう大きなアクシデントもあったそうです。
しかし、それがこの会では、一つも失敗にはならない。
なぜか。

運営スタッフと応援団が笑って動くから。
受講者が笑って動くから。
講師が笑って動くから。

みんなが笑って動いて、少しずつ寄り添い合うから、失敗にならない。

実はこの姿勢こそが、この研修の根幹であり、
僕たちが大切だと考える保育環境の充実につながっているように思いました。
目の前の子どもがどんな姿を見せても、どーんとかまえて、信じてみる。笑ってみる。
そうしたら、きっと子ども達はのびのび育っていくのではないかと。

このような素敵な場に一緒に立たせていただけることに、感謝でいっぱいです。
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初体験!サインをさせてもらいました。
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運営メンバーと講師陣
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お天道様いろは組の皆さん、応援団こころねの大人・子どもの皆さん、参加してくれた皆さん、ありがとうございました(*^^*)
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by doughnut-official | 2014-12-31 00:41 | 研修会・講演 | Comments(0)

「子育ての話ではなく、育てられた子の話」

今日は、新たなフィールドからのご報告です。
埼玉県は熊谷にある産院、さめじまボンディングクリニックさんのパワフルマミーの会と、行田のよっぴーママの会(仮)にて講演させていただきました。
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僕が色々な親子との出会いを通して整理した親子の遊びのこと、今の子どもの環境のこと(例えば、子育て中のスマホや、今のおもちゃについて気にしておきたいことなど)、そして僕が魅せてもらった子ども達の魅力などお話しさせてもらいました。


子育てサロンなどは、親子にとってお友達と交流できたり、親子ともにリラックスできる場所としての良い面もたくさんありますが、
その一方では内心、歳の近い子同士の集まりなので、ついついわが子と他の子を比べて、一喜一憂してしまうということもあるようです。

そこで、僕からはわが子を比べない子育ての視点というのを話させてもらいました。

*****

僕自身は子育てをしていないのに、なぜ子育ての話をさせてもらうのか。
そのただ一つの根拠は、自分が育ててもらったからなのだと思います。

*****

子ども時代
母は僕が毎日作るから、毎日部屋に増えていくガラクタ工作を見ても、
「好きねぇ。」
といって僕が飽きるまでそれらを片づけないでいてくれました。


高校時代
学校のテストの正しい受け方とは、
自分の現状(当時はラグビー部に入り、部活のために学校にいっていたので授業はほとんど聞いておらず、わかりませんでした。)が正確に先生たちに伝わることだ、そうでないと、自分が本当に勉強しようと思ったときに自分の理解度を誤解されてしまう、という理屈(屁理屈?)のもと、まったく勉強をせず学年ビリ(特に英語)をとり続けていた時も、
「なるほど。そういう考えがあるのね。」
と言って面白がってくれていました。


大学四年生の就活時期
僕が就職をせずに、自分でこの仕事を作ると話した時も、
「自分がそう思ったなら、やってみればいい。」
といってくれました。

****

浪人生時代、第一志望の不合格発表の帰り道に、僕は母に電話でこんな報告をしました。

「~大学、落ちちゃったよ。でも縁がなかったということで、受かった大学でがんばるよ。
そして、その大学で一番面白い大学生になる。」

今思いかえすと、いいのか悪いのか切り替えが早すぎますし、
そもそも「一番ってなんだ?そんなのないぞ。」と突っ込みを入れたいとこなのですが、、笑

その時も
「そうね。」
と笑って聞いてくれていました。

それから三年後、大学四年生の時のことです。

僕は、ワークショップを仕事にできないかと模索して仲間達と活動をしながら、
同時に、地域の中で「近所迷惑な大学生」という評判も少なくなかった僕たち学生が地域と楽しいつながりがもてないかと、交流をコンセプトにパレードを学園祭で企画しました。

企画内容は単純なもので。
地域の子ども達がワークショップで作ったみこしで学内や学校周辺を練り歩いたり、
その子ども達を先頭にして、学生や地域のサークルのおじちゃん・おばちゃん達のグループを作って、パレード。最後は、地元の盆おどりやフォークダンスをごちゃまぜにして楽しむというものでした。
企画はおかげさまで成功に終わり、総勢400人もの子どもに若者、おじちゃん・おばちゃん、じいちゃんばあちゃんが集まってパレードを楽しんでくれていました。
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その日の夜、パレードを見に来ていた母から電話がかかってきました。

「今日はおつかれさま。大学に入る時、お母さんにいったこと覚えてる?」

なんだっけと思い出そうとする僕に、母は続けました。

「今日のあなたは、あの大学で一番面白い大学生だったとお母さんは思うよ。」

親バカなのでしょうが、こんな母でした。

*****

僕はまだ子育てを経験していません。
だけど、育ててもらった経験はあります。

僕には得意なこともあれば、不得意なこともありますし、
むしろそっちのほうが多いのですが、
それでも僕は、こういう自分がけっこう好きです。
幸せの定義は人それぞれでしょうが、僕はなかなか幸せです。
こうして言葉にして書いてしまうとなんとも恥ずかしいことですが、

自分のものさしで、今を幸せに感じること。
自分を自分で好きだと思えること。
自分を自分で信じられること。
つまり自信。

その土台をつくってくれたのは、
僕を面白がり続けてくれた、信じ続けてくれた母の存在なのだと思います。

なので、子育ては僕にはまだわかりませんが、かわりに、育ててもらった子の一例を紹介させてもらいました。

****

参加してくれたママさんたちへ

きっと子ども達はこれからたくさんの出会いと環境の中で、
嬉しいことや楽しいこともあれば、辛いことや落ち込むこと、時には理不尽なことも、色々あるでしょう。
だけどそれらを親がどうこうすることはほとんどできないし、
もしかしたらしなくていいことでもあるのかもしれません。
本人にとって何がプラスで何がマイナスかなんて、他人が決めるられものではないですもんね。

だけど、親にできる一つとして。

信じる。

というのがあるのは確かだと思います。
信じるというのは、例えばわが子が

どんなことができても、できなくても、
何かが誰かより早くても、遅くても、

そんなこと一切関係なく、
「好きよ。」
と、思ってくれること。

自分を丸ごと信じてくれる存在は、いくつになっても百人力です。

参加してくれた皆さん、そして企画してくれた役員の皆さん、まなみママ、あきママどうもありがとうございました(*^^*)
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by doughnut-official | 2014-11-11 18:02 | 研修会・講演 | Comments(0)

「何もしないをすることと、常識を疑うこと」

こんにちは。
今日のリポートは、先日行われました、越谷にあります保育者養成校、埼玉東萌短期大学の学園祭にゲスト講師で呼んでいただきましたので、その様子から。

今回のお仕事の内容はというと、学生たちが学園祭内で企画する子育てカフェ&ワークショップにて、子どもたちが作って遊んでいる様子を見ながら、親や学生に向けてライブで解説トークをするという、文字通りトークライブ。
それと、イベント終了後には、企画と学生の振り返りに対する講義という二本立てでさせていただきました。
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今回のワークショップで、僕が学生たちに事前に伝えていたことは、「基本的に子どもに対してこちら(大人)から直接働きかけないようにしよう。」ということでした。

つまり、
子ども達が色々な素材を前に、どんなこと考え、どんなものを作り出すのか。
試行錯誤や失敗も含めて、ありのままの子ども達の姿を見る機会にしようということです。

というのも、もちろん保育現場では、子どもたちが保育者との関わりによって、いっそうの力を発揮できるという状況はいくつもあるでしょう。

しかし、それにはまず子ども達が、それぞれ1人だとどんなことをするのか、どんな力をもっているのかを知ろうとする姿勢をもっていなくてはならないのだと思います。

そうでないと、子ども達それぞれの反応によって、その都度どんな関わりがプラスになり、どんな働きかけは余計かということが見えてきませんから。

(大人のよかれという思いから、「子どものために教えてあげなくちゃ。」「導いてあげなくちゃ。」という形で、子どもの自身の発見や学びを奪うことは少なくありません。)

なので、まずは、集まってきた子ども達それぞれが一人一人の興味関心、年齢や経験、知識をふまえた発想によってどんなことするのか、そこだけに注目することから始めました。


結果はというと、見事に子ども達は魅せてくれました。

たとえば、今回の材料に色紙があったのですが、学生達と「色紙の使い方をあれこれ教えなくて良い」という風に話していたところ、子ども達の中には自然と、色紙を折って角や辺を作ったりしながら工夫して使うということをやっている子が何人もいました。

学生達からも、子ども達の力を実感して、イメージが変わったという嬉しい感想がでていました。

******

もうひとつ、僕から学生たちに伝えたことは、「保育の常識を疑え」ということでした。
例えば、

・なぜ相手が子どもとなると、元気に明るく大きな声で親しそうに話そうとするのか

・なぜ保育園というと、薄いピンクや黄色のエプロンをする人が多いのか(少なくなっているかもしれないけど)

・なぜ子ども達に関わらないと、保育者は何もしていないように思うのか

・子どもの安全管理、トラブル対策とは、何でもかんでも危険やトラブルとなる要因をなくすことなのか

・子どもとはかわいくて、未熟な存在なのか

などなど保育現場の色々なステレオタイプについて、自分でよく考えてみようという話。

僕の考えはというと、

→子どもに対して静かに話しかけることもあれば、丁寧に話しかけることもあれば、遠慮して話しかけないということもあります。

→薄い色のエプロンの必然性はわかりません。僕は、動きやすくて、本人が汚れによって子どもとの関わりを制限されなければどんな服装でもいいのではと思います。もちろんエプロンだって。

→子どもに直接かかわっていないと何もしていないように思うのは、子どもの様々な姿に対する見方、視点、視野をもっていないからだと思います。

→安全管理とはその活動自体や要因をとりのぞくことだけではなく、細かく危険度を理解したり、適切な対応ができるように準備しておくことだと思います。

→子どもはかわいい面もあるのでしょうが、自分が出会う、この世界のあらゆるものに対して真剣に向き合おうとする姿勢、自分なりの道理を組み立てようとする姿勢は、未熟で導いてあげる存在などとは思えません。

といったことを考えています。
だから、常識は間違っているとか、僕が正しいとかそうことを言いたいのではなくて、

大切なのは、
保育者一人ひとりがそれぞれに、何事も自分でちゃんと考えること、
そしてそれを目の前の子どもと照らし合わせて、その都度、答えを探し続けていくということなのだと思います。

こんな話をさせてもらいました。

未来の仲間達のみなさん。
いつも考え続け、学び続け、目の前の子ども達と向き合い続ける保育者になっていってくださいね。
お互いがんばりましょう♪

埼玉東萌短期大学のみなさん、参加してくれたみなさん、そして前嶋先生、ありがとうございました(*^^*)
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by doughnut-official | 2014-11-04 23:43 | 研修会・講演 | Comments(0)

「保育士という仕事について、想像を膨らませ、視野を広げて考える」

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こんにちは!
今日の報告は、ホームタウンであります、埼玉県は越谷市の公立保育士研修会からリポートしたいと思います。

自分の住んでいる町の保育園の先生たちと共に学びあえるというのは、なんともありがたく、嬉しいことですね。約70名の受講者の中には、大学時代の仲間や後輩もいたりして、彼女たちは保育士として、僕は実践家の講師として、こんな風にプロ同士で再会できるというのもまた嬉しいものでした。

今回は、より身近な地域で関わらせてもらうことで、保育や教育の先につながる、「地域を作る」「社会を作る」というようなことをあらためて、実感したように思います。

なぜなら、
僕の研修を受けた先生たちがどんな気持ちで園に帰っていくか、
そして園ではどんな保育が行われていくか、
さらに園から帰ってきた親子はどんな風に過ごすか、
というような、つながりのイメージが、
自分の街である分、より具体的に、明確に浮かんだからです。

*****

保育士自身が成長を続け、視野が広がっていけば、
保育環境はますます豊かになりますし、
子どもたちはいっそうのびのび育っていくことでしょう。

親は、のびのびと育つ子どもの姿を見て、
または子どもの様子や見方を保育士から聞いて、
子どもへの理解がより深まり、子育てがいっそう楽しくなることでしょう。

そうしたら、きっと家庭の雰囲気もさらに温かくなって、
そんな家族がお出かけしたり、買い物したり、街にあふれていく。
そして、今度は同じ街で暮らしている人たち、つまり僕自身も、
そういう光景に嬉しい気持ちにさせてもらえるような気がします。

*****

少子化の問題が叫ばれる中で、
子育てがしやすい環境を整えていく動き、システムづくりというのは、もちろん大切なことでしょう。

ですが、もっと単純で大切なことがあるように思います。
それは、

素敵な親子のモデルが僕らの街や生活のシーンの中にあふれていて、
それをみて、子どもや、若者や、大人や、
色々な人が

「子どもっていいなぁ。」
「子育てっていいなぁ。」

と、感じることではないでしょうか。

単純すぎる考えかもしれませんが、
親子や子育てへの憧れの意識が社会に広がることは、
システムや環境を整えることと同じくらい、いや、それ以上に大切なことのように思います。

そして、そのきっかけの一つとなるのが、きっと保育士という仕事。

*****

保育・教育に携わり、先生とよばれるような仕事をしている人の中には、子どものことだけを考えていればいいと思っている人(無自覚・無意識のほうが多いかもしれませんが)は少なくありません。
しかし、これらの仕事の魅力、価値、役割はそれだけではないように思います。

一度じっくりと、
自分の普段の視野(子どもとの関わりや親との関わりなど)から、さらに想像を含ませて、自分の仕事はどんな風に社会につながっていくかということを考えてみる。

そうやって広い視野で捉えなおしていくことで、
保育者・教育者の考え方や専門的な知識・スキル、プロ意識もいっそう高まっていくように思います。

*****

研修はおかげさまで、
・もっと学びたい、来年もやってほしい
・各園にもきてほしい
・造形活動は大変な印象があったが、気軽にとりいれてみようと思った
・造形活動に苦手意識をもっていたが、自信がもてた
・自分の保育を見直すきっかけになった

などなど嬉しい感想をたくさんいただきました。
研修自体の内容については、また別の研修リポートで紹介しますね。
今日はホームタウンということもあり、「地域をつくる」「地域とつながる」といった視点からリポートさせてもらいました。

参加してくださった越谷の保育士さんたち、本当にありがとうございました(*^^*)
お互いがんばっていきましょう!
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by doughnut-official | 2014-07-29 18:16 | 研修会・講演 | Comments(0)

「遊びと仕事」

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さて新年第一弾は、
母校である文教大学にて「遊びと自然」の授業にゲスト講師で呼んでいただきました。
遊びを軸にして、学校教育や今の子どもの環境、そして大学生の学びへの姿勢、就職活動のことなど幅広く話させていただきました。
今日はその中からリポートしたいと思います。

遊びの性質
まずは、そもそも「遊び」って何なのか。
これを整理していくことからはじめました。

「遊び」というと、「鬼ごっこ」や「ゲーム」といった具体的な内容を思い浮かべやすいですが、実は、遊びの一番のポイントは、
それを本人がやりたいと思っているかどうか、つまり、主体性があるかどうかなんだと思います。

もっと簡単にいえばそれを「好き」かどうかということ。
(好きというのは、面白い、楽しい、やりがいを感じる、充実を得る、そういう色々な気持ち)

例えば「絵を描く」ことは、絵を描くことが好きな人からすれば遊びともいえますが、好きじゃない人からすれば遊びとはいえませんよね。

こんな風に、本人が「やりたい」と思えることを「遊び」のはじまりと整理しました。
(遊びについてのリポートはこちらの記事もどうぞ「遊びを考える」


「遊び」と「仕事」は対義語か?
学生さん達と遊びを考えていく中で、もう一つ見えてくるものがありました。
それは「仕事」についての捉え方。
学生さん達の反応をみていると「遊び」と「仕事」というのを次のような対の意味で考えている人が多いようでした。

「遊び」は自分の好きなこと・やりたいこと
「仕事」は大変だけどやらなきゃいけないこと・お金をもらうためのこと

しかし、もともとの仕事の意味は
「お金をもらうために我慢してやること」
ではありません。

「自分の何らかの行いに対して、相手(本人、家族、組織など)からありがとうと思われた時に、その形としてお金(など)を得られる」

これが仕事。

もちろん仕事は相手がいることですから、遊びとは違う責任が生まれたり、すべてが遊びと同様自分の思い通りとはいかない面もありますが、
それでも、
好きで、面白くて、それでいて相手も喜んでくれて、対価を得られるという仕事は成り立つというのが僕の実感です。
でも、学生さん達の認識はそこがずれていました。

では、多くの学生さん達に持っていた
「遊び」は主体性をもった活動
「仕事」は主体性をもった活動ではない
というイメージ、特に仕事は主体性をもっていないというイメージはなぜ生まれたのでしょうか?

それを考えると、この仕事のイメージにすごく似ているものが、
学校の子どもたち、そして大学生たちの中に見えてきます。

それが
「学び」です。

「学び」から主体性が失われ「勉強」になった
学びとは、本来主体的な活動です。
しかし、学校というシステムの中では、先生の提案・サポートの仕方によって子ども達が「やってみたい」と思える「学び」にもなるし、子ども達が「やらなければいけないこと」と思わされる「勉強」にもなります。

学校教育には前者のような魅力的な先生・学びとの出会いもたくさんあるけれど、
一方では、自分の教師としての力不足をたなにあげて、
「子どものあなたにとってこれは必要だから我慢してやりなさい。」
と強制する先生・勉強との出会いも少なくなく、
そうなると、そこに主体性は生まれません。
(むしろ主体性を持つと怒られてしまったりしますし。)
だから主体性をもって自分で判断するスイッチを切ります。
そして、主体性を持たず、ただただ授業を受けることに慣れていくうちに、今度は本当に自分が主体的に興味・関心があることさえ、わからなくなってしまう
こんな流れがあるのではないでしょうか。

この「遊び」に対する「学び」のイメージと、「遊び」に対する「仕事」のイメージは非常に似ています。
主体性が失われた学び、そして仕事です。

と、このように学生さん達と遊びを考えていく中でみえてきた、授業のポイントは、

「自らの主体性を取り戻す。」

ということだったように思います。

自分は今、何が好きなんだろう。
何をすることに嬉しさや喜び、楽しみを感じているんだろう。

そんな単純なことをもう一度自身に問いかけて、
遊びの中で見えてくる、小さな実感の一つ一つを大切にしていってもらえたらと思います。
そして、その遊びの中で感じたワクワクする感覚を、主体性を、
今度は学びの中や仕事の中にも求めていってもらえたらと思います。


「卒業したら、学生時代よりももっともっと面白くなりそうだ!!」

と自分たちの未来への期待に胸を躍らせたくなるような、
そんなエールが少しでも送れていたら嬉しいです。

青山先生、学生の皆さん、ありがとうございました(*^^*)
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by doughnut-official | 2014-01-11 16:55 | 研修会・講演 | Comments(4)

「保育は文化byまっちゃん」

前回の保育講座の他の先生の研修の場面からも、一つだけ紹介しようと思います。
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ドレミの歌を丁寧にみんなで歌いあい、
楽しみを再発見させてくれたまっちゃんがこんなことを言っていました。

「子どもの頃にしか歌えない歌ってあると思うんだ。」

それは、子どもの価値観を幼稚にみているということではなく、
子ども達がそれぞれに生きている時間と経験の中だからこそ、響くメロディーや歌詞があるということなのでしょう。
そして、そんな子ども達に大人として伝えたいことがあるということなのでしょう。

まっちゃんはこんな風にも言っていました。

「大人の流行歌や音楽で踊ることをダメといっているわけではないよ。
でも、今しか歌えない歌、大切にしていきたいね。」

「保育はサービスじゃない。文化だよ。」

保育は文化。
その通りだなぁと思います。

*****

文化とは生活や習慣の中で継承されていくこと。
継承、つまり伝えられていくこと。

それじゃあ今の子ども達が、何気なく出会っているヒトやモノやコトの中で、
そばにいる大人達が心から
「伝えたい。」
と思っていることってどれくらいあるのでしょう。
(それが伝わるかどうかは、また別の話なのかもしれませんが。)

みなさんの子育てや保育はどうでしょうか。

例えば、
親子の時間の過ごし方
ごっこ遊び
砂遊びやどろんこ遊び
絵画や造形
作品展
歌遊び
音楽のメロディーや歌の歌詞
音楽会
ダンス
発表会
TVゲームや携帯ゲーム
積み木などの素朴なおもちゃ
絵本
パソコン
スマホ動画やアプリ
ファーストフード
おにぎり
玉子焼き
キャラ弁 などなど。

子どもの環境を色々とみていったときに、
それらは今、大人として子どもに
「伝えたい」
と思えることなのかどうかという視点で、
もう一度、使い方や提案の仕方を考えていくことがとても大切なように思います。

あらためてまっちゃん、皆さん、ありがとうございました!
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by doughnut-official | 2013-12-27 21:43 | 研修会・講演 | Comments(5)

こども未来財団助成保育士講座リポート「安心づくり」

こんにちは!
久しぶりの更新となってしまいました。
クリスマスも終わり、今年もあと数日ですね。
みなさんお元気でしょうか。

僕も今年が終わってしまう前に、ここから急ぎ足で、今月の様子を報告していきたいと思います。

まずは今月初めに、宇都宮は作新大学にて行われました
「すくすく子育て 未来の子どもたち」
からのリポートです。

今回の講座は、僕以外の講師陣は保育界ではなんとも豪華なメンバー。
京都大学の田中真介先生の基調講演からはじまり、
分科会は(NPOチャレンジドコミュニティ)小林英二先生と僕、
最後はつながり遊び研究所まっちゃんとの音楽でした。
僕自身も尊敬していて、たくさんの学びをいただいている、この面々とご一緒させていただけることは、誠に感謝の機会でした。
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僕が担当させていただいたテーマは、
「表現しあえる時間、空間、仲間作り」
ということで、子ども達の表現活動を中心にして、
最近親子の風景でとくに気になっている、スマホ利用とコミュニケーションのことや
身の回りのものを使った簡単な遊びの紹介など、色々とお話をさせていただきました。

今回も、子ども達の表現そのものについてどうこうということではなく、
いかに子ども達がのびのびと自分の表現と向き合う時間が過ごせるか、
そのための環境づくり・関わりのポイントをお話ししました。

その中でも、僕が一番伝えたかったことは、「安心」を作るということです。

自分がどんな線を描いてもOKで、
どんな色を使ってもOKで、
どんなアイデアが浮かんでもOKで、
それが思うようにいかず失敗したってOK。

子ども達はそういう中でこそ、のびのびとした表現ができるように思います。

(自分の価値観に対する自覚と経験を積み重ねていけば、他人の理解や評価にとらわれず自分の表現をして、他者との違いは、あくまで好みの違いだからということもできるでしょう。しかしそれ以前に、子ども達が自分自身の土台を見つけていく時期に、親や先生から何らかの正解を求められることは、質が違うように思います。)

それは反対にいえば、
どんな線を描けばいいか気にするから、描きにくくなる。
どんな色を使えばいいか気にするから、描きにくくなる。
どんなアイデアがほめられるか、
どんなアイデアは「変。」といわれるか気にするから、表現しにくくなる。
失敗したらダメだと思うから、表現しにくくなる。
ということで。

では、こうした自身の表現に対するネガティブな視点は何から生まれるかというと、
それは子どもに答えを求める大人たちから生まれるように思います。

はじめはそんなこと(誰かの求める正解)何も考えていないから、
ただ、自分の思いと身体を、ありのままに使って表現する。
そんな姿は、1歳の子も、2歳の子も、見ていて本当に面白い。

しかし、そんな子どものありのままの姿をみて、
他の子と比べて親が微妙な顔をしたり、
先生が余計な注意やアドバイスをしたり、
そういう一つ一つが、きっと自分自身の表現に対するネガティブな視点を作っていくのでしょう。
(もちろん、大人から子どもへ、そうやって伝えていく「質」のものもあると思います。
でも、表現に関してはそうではないと、僕は思います。)

そこであらためて先生たちと確認しあいたいことが、

安心づくり

なのでした。

最後は四人そろってのフィナーレ!
それぞれに挨拶をしていきました。
お一人ずつの話を聞いていると、短い言葉の中にも思いが込められていて、なぜこの四人なのかということが少しわかったような気がします。

田中先生、小林先生、まっちゃん、
そして主催してくださったお天道様いろは組のみなさん、運営を手伝ってくださっていたサポーターの皆さん、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました(*^^*)
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by doughnut-official | 2013-12-26 16:27 | 研修会・講演 | Comments(0)

「ものづくり こころづくり」

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こんにちは。
先日は、高根沢町の保育士研修会に呼んでいただきました!
ということで今回は研修の内容からリポートしたいと思います。

僕の研修会は一般的な造形・制作の講座とは少し違っていまして。
ふつう造形の研修というと、先生たちは新たな手法や題材を知ることが中心になりますが、僕は先生にとって一番大切なことは、手法や題材を増やすことだとは考えていません。
なぜなら、それらはすでにたくさんありますし、子ども達はその中で十分に深めていくことができると思うからです。

ではなにを大切にしているか。
それは、

表現活動を通して、子ども一人ひとりはどんな姿を見せてくれるのか。
そして保育士はその姿をどれくらい見ることができるか。

という視点です。
それは、絵や作品から子どもの内面を分析しようとかいうこととも違って。
ただありのままのその子の行動に対して、
その子の目線になってみるということです。

例えば現場の先生達からよく聞くお話で、
「絵を描かない子がクラスにいる。どう教えたらいいのか。」
というのがあります。

だけど実はこの問い、すでに肝心なポイントを一つ飛ばしてしまっています。
それは、

この子はなぜ描かないんだろう?

ということ。
絵を描きださない理由を想像してみると、
もしかしたら、単純に絵を描きたい気分じゃないのかもしれないし。
もしかしたら、イメージは湧いているけれど、それをどんな風に描けばいいのか考えているのかもしれないし。
あるいは、周りの目や評価が気になって、臆病になっているのかもしれないし。
はたまた、一回説明を聞いただけでは方法がわかっていないのかもしれない。

こんな風に理由は子どもたち一人ひとりの分だけあるんです。
だけど、ついつい全員が完成させることばかりに意識がいってしまうと、その根っこを見失ってしまう。
そして「どう教えたらよいか?」という視点だけになる。

しかし、「どう教えたらよいか?」というのは、
「説明やアドバイスを求めている子どもに向けた視点」であって、
「絵を描かない子どもに向けた視点」ではないんです。

それでは、絵を描かない子の様子を見て、先生たちがその子の理由にどれくらい想像力を働かせて、一人ひとりの考えや気持ちにどれくらい寄り添うことで、どんなことが生まれるかというと、それも一人ひとり違います。

説明がわからなかった子は、あらためて教えてもらえることで、はりきって活動に向かうかもしれませんし。
気分じゃなかった子は、その心に寄り添ってもらえることで、スッキリするかもしれません。
評価に不安を感じている子は、先生がその不安を取り払ってくれることで、自分らしい表現ができるかもしれません。
こうやって一人ひとり、そのあとの反応も違うんですよね。

だけど。
これらにも一つだけ共通していることがあって。

それは「心がある。」ということ。

描きたいと思うから描く。
作りたいと思うから作る。
やってみたら「面白い」「もっとやってみたい」と心が動く。
やってみたら「合わない」「他の手法の方が好き」と心が動く。
表現は心からはじまるのです。

造形や制作といった表現活動には、方法や道具に出会えるという大切さはもちろんありますが、もう一つの醍醐味は、表現することを通して、自分の心を発見することです。

ものづくり。
心づくり。

現場の先生たちにはあらためて、意識してほしいと思います。

子どものものづくりに対して、助言や評価をすることは、
子どもの心づくり、心に対して、助言や評価をすることにもなるということを。

そのことを意識したら、
自分が先生だから、相手が子どもだからという理由では、
簡単に助言や評価なんてできないのではないでしょうか。

だからこそ僕も、その心一つ一つと丁寧に関わらせてもらえればと思っていますし、
人数が多くて関われないにしても、関われない心をひとくくりにして、雑に扱うことはしないと肝に命じています。

子どもたちが表現することで感じる嬉しさや喜び、葛藤や悔しさ、
そういう全部の心づくりに寄り添って、丁寧に子ども達の心を見ていける先生になれたらいいですよね。

と、先生たちとそんな話をさせていただきました。

研修後の先生たちの感想には、

「制作の活動に対して苦手意識があったけど、気持ちが楽になった。」

というのがいくつかありました。
結果や完成にとらわれると、先生たち自身の子どもへの心も、見失ってしまうのかもしれませんね。

心の余裕を取り戻した先生達をみていると、明日からきっと、ますます子ども達の魅力を見つけていくのだろうなぁと、僕も嬉しい気持ちにさせていただきました。

これからも子どもたちの心を大切に、そして先生自身の心を豊かに、これからも楽しい表現活動の時間を過ごしていってくださいね(*^^*)
参加してくださった先生たち、本当にありがとうございました。今度はぜひ子どもたちとも一緒にワクワクできる日を楽しみにしています♪
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by doughnut-official | 2013-11-06 21:09 | 研修会・講演 | Comments(0)