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DONUT WORKSHOP REPORT

donatsu.exblog.jp

「子ども達が学ぶ場所の形」

今年度は、越谷市内のフリースクールりんごの木さんにて通年、外部講師として呼んでいただいています。
今日は、そこでの先週のワークショップの場面から、小学生の女の子のお話です。
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制作をしながら、家族のことや自分が好きなことなど、色々な話をする中で、彼女が何気なく言った一言が、僕の頭の中にずっと残っています。

(ふだん、子ども達が作品を作ることに没頭しているときは、雑談などしないのですが。今回、彼女が僕のワークショップにじっくりと最初から参加するのははじめてのことでして。彼女自身が、まだこの空間で表現することに少し警戒している感じがありました。
そこでまずは、この場所でありのままを表現することを安心してもらえるように、信頼関係を作っていけたらと思って、おしゃべりをしていました。)

彼女が「絵を描くのが好き。」という話をしているとき、
ぽつりと言いました。

「絵を描くの好きだけど、いいの描けても家族しかみせる人がいないから。」

自分のお気に入りの絵が描けたら、
自分自身が嬉しくなるのはもちろんのことですが。
他の誰かに見てもらいたいし、それで「素敵!」っていってもらいたい。
それって当然のことだと思います。

彼女はそんな気持ちをおそらくいっぱい持っているんです。
でも彼女には、そんな風に自分の作品を見せられる人がほとんどいない。
そんな場所がほとんどない。
そして、そのことを彼女は彼女なりにちゃんと自覚していて、葛藤を持っているのでした。

僕は言いました。

「俺、描いた絵見せてもらうの大好きだよ。よかったら今度もってきて。」

「うん!」

こんなやりとりで、そのときの話はおわりました。
最後には、自分の中で気に入った作品ができたようで、嬉しそうにしていましたよ。

**********

「絵を描くのは好きだけど、いいの描けても家族しかみせる人がいないから。」

この一言には今の子どもの育つ環境を考える上で、かなり大切なポイントが映し出されているのではないかと思います。

僕は今の学校教育の在り方がどうこうという話をするつもりはありません。
でも学校に行かないことで、
その子が自分の大好きを伸ばせたり、自分の魅力を実感できる学び・育ちの機会がなくなってしまうというのは、おかしなことだと思います。

学校教育の良し悪しを問いているのではなく。
ただ、日本で現在主として行われている学校教育というのは、あくまでも一つの形であって、それ以外の学び方や学びの場所はあっていい。
子ども達の受け皿、子ども達が育つ場所は、もっともっとあっていい。
僕はそんな風に思います。

************

「今日、楽しかったよ。」

帰り際に彼女は、わざわざ僕にいいにきてくれました。
「ありがとう。」と言ってくれようとしたのだと思います。

こちらこそ、とても楽しかったです。
ありがとう。

そして、こんな風にのんびりと関わる時間を大切にしてくださるりんごの木さん、ありがとうございます。
また次回もよろしくお願いします(*^^*)
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by doughnut-official | 2013-10-01 23:19 | コラム・エッセイ | Comments(2)
Commented at 2013-10-06 22:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by doughnut-official at 2013-10-07 09:09
>はっぱさん
嬉しいコメントありがとうございます(^^)
たぶん、こちらにフォローをしてあげるという感覚がないから、結果的にひらいてくれているのかもしれません。
言葉の言い方だけの話かもしれませんが。
「寄り添ってあげる」ではなく、ただ
「寄り添う」なんだと思います。
とにかく謙虚に真摯に向き合えたらいいなぁと。

これからもぜひ報告楽しみにしていてください(^^)
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