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DONUT WORKSHOP REPORT

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コラム「大切なこと」

大切なこと

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先日いってきた保育園での一幕から

一歳になったばかりの三人が水たまりを囲んで夢中になっていました。

土に触ること。
物に触ること。
他の二人を見ること。

その一つ一つの動きは実に丁寧で慎重でした。
まだ見ぬ世界とのファーストコンタクトのはずなのに、どこか卓越した職人の動きをも彷彿させるから不思議です。

僕はワークショップが終わって、園長先生と一緒にお茶を飲みながらその光景を眺めていたのですが、
三人の姿がなんとも力強い輝きを放っていまして。
思わず引き込まれてしまいました。

視線の強さ
手指の動き
どこに注目しても、頭と身体、持てる感覚をフルに使って世界を捉えようとしているのが伝わってきて。
命ってほんと、生まれた時からすごいんだなぁとしみじみ。

それともう一つ。
そんな三人に共通していることがありました。
それは

子どもたちが「安心」していられる場所。

この場所というのは環境の安全性の高さとかを言っているのではなく、
「安心」させてくれる「人」がいるということ。
(安心できる人がいれば、どこでも安心な場所といえるのかもしれません。)

ただひたすら自分の好きなように土をさわっていることが守られる安心。
ただひたすらそれを隣で眺めていることが守られる安心。
もしそこに急な危険がやってきたら、守ってくれるだろうという安心。

そんなたくさんの安心に包まれた中で、土いじり水いじりをしていました。

三人を見ていると思います。
子どもは、自分が生きていくことに対して安心できてはじめて、思考的、文化的活動ができるのではないかなと。

話は少し広げて、幼保の一本化、子ども園について。
こんな子どもたちと先生を見ていると思います。
教育、保育、それぞれの視点から様々な理論・実践が議論されますが、
親、保育士、教員、地域の大人etcそういう分類ぬきにして、
まず子どもの育ちにおいて大人にできることの唯一は、
こんな「安心」の存在になることなのではないでしょうか。
子ども一人一人が自分なりの成長に専念できるように。

現場の実体とかけはなれた机上の理論・制度改革による混乱の中で、
自分たちの関わりが教育にしろ保育にしろ関係なく、
子どもに関わるすべての大人がまず守るべきは

子どもたちの安心

きっと多くの人が「当たり前」にわかりきっていることだからこそ、
冷静に、見失わないようにしないといけないと思います。
繰り返しになってしまうけど、安心あってこその、子どもの成長活動なのです。

あとは、それこそお茶でも飲みながら、信じてのんびり待っていればいい。

子どもたち自身が持っている生命力と成長を。
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by doughnut-official | 2010-11-04 13:08 | コラム・エッセイ | Comments(0)
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